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JAL特典航空券PLUS ~2020年末年始海外旅行 準備編その1~

はい、今日は久しぶりにJALの話です。
ずっとJALの回し者感が半端なかったんですが、今回は少し辛辣です。別にJALが嫌いになった訳ではなく、企業戦略としてJALが収益にこだわる姿勢が全面に見えて来たので、いかにお得にJALを楽しむか、消費者目線で考えてみたいと思います。
言い換えると、昔ほどJALは簡単に良い思いをさせてくれなくなりました。
消費者vsJALの戦いで今までは消費者優位だったのが、JALの人気が出たのか景気がよくなったせいか分かりませんが、厳しくなりました。
単に航空運賃が上がったというのもありますが、今回は飛行機好きなら必ず貯めているマイレージにスポットを当てて考えてみたいと思います。
昨年(2018年)12月4日、JALは制度の改革を行いました。
その名も「JAL国際線特典航空券PLUS」。←世紀の悪政と言っても過言ではない
何か「PLUS」って見ると改善したのかな、って思いましたが、内容を読んでJALマイラーのみなさんは阿鼻叫喚したことでしょう。当然私も衝撃を受けました。
<JALの宣伝文>

JAL国際線特典航空券PLUS(以下、PLUS)とは、これまでのJAL国際線特典航空券ではキャンセル待ちになるような場合でも、追加のマイルをいただくことで、特典航空券としてご利用いただけるサービスです。

これまでのJAL国際線特典航空券の必要マイル数(以下、基本マイル数)は変更なく、基本マイル数でご予約いただけるケースに変わりはありません。なお、一部路線においてはこれまでより少ないマイル数を設定いたしますので、おトクにご利用いただけます。

PLUS導入に伴い、予約変更などのルールを一部変更いたします。

  • ファーストクラスは、PLUSの対象外です。
  • 予約を変更する場合は、ご手配済みの特典航空券を取り消し・払い戻し* のうえ、新たにご希望の旅程でご手配ください。
    • *払戻手数料:3,100円(税込)
  • JAL国際線アップグレード特典、JMB提携航空会社特典航空券、ワンワールド特典航空券は、ルールの変更はなく、これまでどおりご利用いただけます。

ふむふむ、これだけ読むとどうやら今までキャンセル待ちが必要だった場合でも、追加のマイルを払う事で特典航空券として利用できるようになるええやん
ってそんな甘い事を言ってくれるJALさんではありません。
ご丁寧に図が付いていて↓

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「予測残席に応じて変動」するようです。

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↑は従来の制度で「マイル数が表示されない日はキャンセル待ち」になりました。

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これがキャンセル待ちの日がなくなり、「日程や予約時点の状況などによりマイル数が変動」するようになりました。
まずこの時点で感度のいいマイラーは分かりました。
「キャンセル待ち」ができなくなる。これ、かなり重要です。
前の記事↓に詳細書いてますが、JGC(JAL GLOBAL CLUB)の大きなメリットの一つが「キャンセル待ち」だったのです。
確かにJAL様のおっしゃるようにこれからは「キャンセル待ち」がなくなるのです、素晴らしいですね、ってそんな訳はなくて。

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わたくしの例で言いますと、過去に国際線特典航空券のキャンセル待ちは二回。
一回は2014年のゴールデンウィークのホノルル便ビジネスクラス、もう一回は2018年9月のモスクワ便ビジネスクラス。どちらも搭乗の2ヶ月以上前からキャンセル待ち入れてたけど、どっちも搭乗の1ヶ月前には座席は確保されました。
ここで重要なのが2つ。一つはアップグレードする際のマイル。例えばモスクワ便なら片道50,000マイルです、往復で100,000マイルなのです。すなわち、「特典航空券PLUS」の「これまでのマイル」で済んだのです。
もう一つは「優先キャンセル待ち」の対象になっていたのでアップグレードされた(はず)ことです。JALが経営破綻したのが2011年頃でそれ以降は機材のアップグレードもままならず割と古い機材を使い続けていたり、経営もままならなかったので人気が落ちていたので比較的マイルが取りやすかったのですが、2014年のGWには既に経営も持ち直していました。アベノミクスも始まって2年近く経っていて景気も上向き、そんな最中のGWのビジネスでもアップグレードされたのです、しかも当然「これまでのマイル」。これがJGCの隠れた特典だったのです。JGCになるとエコノミーに乗っても「ラウンジが使える」「ビジネスクラスのチェックインカウンターが使える」「優先搭乗」「優先荷物引き渡し」などの特典がありますが、「お得にビジネスに乗れる=マイルを使ってビジネスに乗る」のが一番の特典だと思ってました。マイル辺りの費用対効果を考えると往復50万とかする欧州往復のビジネスクラスが10万マイル台で使えるわけで、マイルの価値が5円くらいになるわけです。一方でエコノミーで使うと往復50,000マイルほどですが、往復の航空運賃は15万とかその辺なのでマイルの価値は3円くらいにしかならないのです。こう考えると「マイルでビジネスに乗る」のが消費者サイドからすると一番お得な使い方になるし、JALサイドからすると使われると損な使われ方なのだと思います。(この場合ファーストクラスは考えていません。)
そこでJALが投入したのが今回の「特典航空券PLUS」です。
今まで5円くらいしたマイルの価値を一気に減価してやろうという魂胆です。「キャンセル待ちなんて失礼な事をお客様にはさせません、空席がある限りはどうぞお乗りください」と表面上はいいのですが、この減価っぷりが衝撃なのです。まるで第二次大戦直後の日本のインフレのように(生まれてないけどw)。マイルの価値がほぼ紙くずを言っていいほどに可哀想な事になってしまったのです。
超長くなったので、詳細は次回に。
↓のようなビジネスクラスに乗るハードルがどんどん上がってしまいました、、、、
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ってちゃんとJALのシートの宣伝してるからまだJALの虜なんでしょうか、わたくしw
<その2へ続く>